会場が大熱狂した「第九」

22日はセントラル愛知交響楽団40周年記念の「第九」でした。

 

大都市名古屋を含む東海地方を中心に、長年にわたって大活躍されているセントラル愛知交響楽団さんの40周年記念公演に出演のご縁を頂きました。パンフレットのプロフィールにも書きましたが、同楽団とは2002年の初共演からもう20年もお世話になり続けていて、特に「第九」は毎年のように(時には複数回)ご一緒させて頂いています。同じオーケストラながらも、歴代の常任指揮者、客員指揮者など数多くの指揮者と色んな音楽性やテンポで様々な「第九」を歌わせてもらえた経験は、音楽家、歌い手として本当に大きな財産となっています。

 

 

今回の指揮者角田鋼亮さんとの「第九」は3回目。年齢も近く、オペラ公演でも共演したことがあるのでリラックスして歌える…と思っていたのですが、大きな公演を意識してか、想定外に激しく緊張しました!(笑)でも角田マエストロの素晴らしいタクトと、その若々しくも落ち着いた温かい雰囲気に癒されたかのように、本番は緊張し過ぎずに歌うことが出来ました。大編成のオーケストラの熱演も本当に感動的でしたし、共演ソリストさんとも和気あいあい、みんなで良い公演になるよう楽しく声を掛け合ってステージに向かいました。(ソプラノの森麻季さんとは10年前に佐渡裕さんのオペラ公演でご一緒して以来の再会でした!)

 

 

合唱がまた大変素晴らしく、まさに”歓喜の歌”のタイトルそのままに、セントラル愛知交響楽団のこれまでの功績とこれからの発展を、そして間も無く迎える新しい年をお祝いするかのような、喜びに満ち溢れた歌声で芸文コンサートホールを包み込んでいました。やはり「第九」は合唱の存在感が圧倒的ですね!

 

 

演奏が終わるやいなや大きな拍手と歓声で会場は興奮の坩堝(るつぼ)!この劇場で自分が経験した「第九」公演の中では間違いなく過去一番の盛り上がりでした。(関係者さんも「久しぶりに芸文が燃えたね」とお喜びでした!)カーテンコールは何度も何度も続き、その度に合唱やオーケストラの皆さんを讃える拍手を送らせて頂きました。最高の「第九」に参加させてもらえて幸せでした!

 

 

さていつもならこの時期の本番で仕事納めとなることが多いのですが、今年に限っては大晦日にまだ本番があるので(「年末ジャンボ宝くじコンサート」新国立劇場コンサートホール)、クリスマスも含めまだまだ気が抜けない毎日を過ごしています(お酒も我慢!)。不慮の体調不良などで本番に穴を開けないよう、今年も最後までもうひと頑張りしたいと思います。皆さまも年の瀬のなにかとお忙しい時期ですが、どうぞお体ご自愛下さい。

 

 

 

(※写真左上:終演直後に指揮者とソリスト皆さんと。   右上:今回特別に使用されたトルコの軍楽隊の楽器。まるで「山伏の杖の鈴」のような音が出るのですが、テノールソロの時などに活躍されました。初めて見る楽器でした!   下:本番の様子。オケが大編成でステージがいっぱいのため合唱はオルガン席でした。大迫力!)