合唱指揮の本番終了

10/28は名古屋のしらかわホールでの最後の指揮の本番でした。

 

毎週ボイストレーナーとして20年にわたってお世話になっている男声合唱団メンネルコーァ東海と、その兄妹合唱団ラニマ・コラーレとのジョイントコンサートでしたが、コロナ禍以前から数年ぶりの、そして最後のしらかわホール(来春2月に閉館)での演奏披露となりました。私はプログラム前半の男声合唱単独での曲「月下の一群 〜第3集〜」(堀口大學訳詩/南弘明作曲)を指揮させて頂きました。

 

 

平均年齢81歳(!)を超えるメンネルコーァ東海の団員皆さんですが、持ち前の若々しい響き(しらかわホールの優れた音響も味方になってくれました)に加えて、長い人生経験から醸し出される豊かな表現力で聴く人を存分に魅了されました。今回は本来指揮する予定だった常任指揮者の先生の代わりで例外的に指揮のお役目をお引き受けしたのですが、おかげで本番はもちろん、普段(毎週金曜日の夜)の練習中でも何度も団員皆さんの歌声に感動させてもらいました。年齢を重ねてなお、お仲間と共に歌う喜びや楽しさが深く、色濃くなっていく様子がうかがえて、これからも益々ご健勝で歌い続けてくれると信じています。

 

 

指揮するにあたっては色々不安もありましたが、ボイストレーナーの身でありながら男声合唱曲の歴史に残る名作に携わることが出来たのは本当に幸運でした。将来またいつの日か「月下の一群 〜第3集〜」に取り組む機会に恵まれることを願っています。「願わくば合唱団の一員として歌ってみたい…」と思わせてくれる、最高の男声合唱曲との至福の時間が一区切りとなって寂しい限りですが、またメンネルコーァ東海の次回演奏会(来秋予定)に向けて新たな作品の練習が始まっていますのでそちらにも期待しています。

 

 

なおしらかわホール閉館までにあと2回、歌手としてご縁が予定されています。名残り惜しみながら心に中でお別れのカウントダウンを刻んでいきたいと思います。

 

 

 

(写真左:当日配布された格調高いパンフレット。  右上:毎週の練習風景。年々団員さんも減少して、今は20余名で頑張っています。  右下:女声合唱団も加わった混声合唱の練習風景。歌を共通語に持つお仲間同士の楽しい時間です。)