平和の「第九」&藤原歌劇団80周年公演

昨日の名古屋での「第九」に続き、今週はもう一本、土曜日に日比谷公会堂で演奏会です。

 

サラエボ事件(第一次世界大戦の発端となったオーストリア皇太子暗殺事件)から100年の節目の平和記念コンサートということで、指揮者の柳澤寿男さんが自ら音楽監督を務められるバルカン室内管弦楽団を率いて来日され、昨日は東京や長野など日本国内数か所をツアーされた最終公演として、名古屋で地元のオーケストラと合唱団の共演による「第九」を演奏されました。

 

混合メンバーによるオーケストラのコラボながらも息のあった演奏で、終演後には来日メンバーの方からも音色への称賛の声やこの素晴らしい機会への嬉しい感想が相次ぎました。自国のオペラ劇場で普段演奏されているという奏者からは、今回のソリストの声にとても感動したと褒めてもらいました。終演後に共演したプレーヤーの方からこうした具体的な感想が聞けるのは外国人ならではの事かもしれません、とにかく嬉しかったですね!

 

コソボやユーゴクロアチア問題など紛争地域ということでまだまだ出入国などにも制限があるそうで、友好国である日本だからこそ実現したツアーとのこと。自分たちは音楽が自由にできることに感謝しつつ、一音ずついい声で歌えるよう気を付けて演奏しました。

 

(※写真は終演直後に指揮者の柳澤さんとバルカン室内管弦楽団の幹部の方と一緒に、ソリストの皆さんと。)

 

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7日(土)は「藤原歌劇団創立80周年記念演奏会」に出演します。創設者の「我らがテナー」こと藤原義江が第一回オペラ公演を上演した日比谷公会堂で、現在活躍中のソリストと合唱とピアニストが集まって盛大なガラ・コンサートをお届けします!

 

日本のオペラ史に多大な功績を残し、我が国のオペラ界の発展を先導してくれた藤原義江と藤原歌劇団の歴史を辿りながら、改めてその偉業に敬意と感謝の思いを抱かずにはいられません。微力ながらも演奏で少しでも恩返しができるよう頑張りたいと思います。