「”ロッシーニ祭”、始まるよ!!」(^o^)/~~♪

今週はいよいよ、銀座で2夜連続のロッシーニ・コンサートです!

テレビ、ラジオでおなじみのアナウンサーでもあり、「コンサート・ソムリエ」と称して各地でクラシックコンサートのMC、プロデュース、音楽誌での連載などなどでご活躍の朝岡聡さんのシリーズ企画の第3弾。

 

3回目にして満を持しての「オール・ロッシーニ・プログラム」と言うことで(ご本人は毎年ペーザロのロッシーニフェスティヴァルに通うほどのロッシーニ通でいらっしゃいます!!)、リハーサルでも溢れる泉の如くアイデアが湧いてこれらるようで、出演者の皆さんもスタッフさんも朝岡さんのアイデアに笑いが尽きません!

 

ネタバレ禁止にてここでご紹介は出来ませんが、とにかくどの曲にもテーマに沿った趣向が凝らしてあって(サングラス、自転車、携帯電話、フライパン、和服、ロマンスグレーのかつら・・・ああ、言いたくて口が裂けそう!!)、とにかく楽しい舞台になること請け合いです!

 

 

 

ロッシーニの音楽の持つ根本的な溌剌感に加え、人間の心理や本性をニヒルに笑い飛ばす「エスプリ」的笑いのセンス、ドタバタなセリフを様式美と幾何学模様でデコレーションした音楽、演出解釈の自由さ(例えば時代設定を大きく変更しても他の作曲家の作品に比べて違和感が少ない、など)といったその「特性」を朝岡さんが熟知されているからこそのブッファ=喜劇の舞台であって、その点で歌手をはじめ出演者みんなが信頼感を持って楽しく共同作業に当たっています。それになんてったって、出演者みんなロッシーニが好きなんですから!(笑)

 

 

 

ロッシーニは、ご紹介したカリカチュア(諷刺絵)にも見られるように、とかく周りから「イジられやすい」対象だったのかもしれません。音楽が騒がしく受け取られたり、内容の軽薄な作品と批評されたり、オーケストラでの奇天烈な楽器の使い方や歌唱におけるサーカス的なパッセージなども後々まで(日本では現代まで)揶揄されてきました。

 

でもそれはロッシーニの一面でしかなく、しかしそうした「見誤り」さえも予見していたかのようにロッシーニはオペラの筆を絶った後も自分の作品への評価に対して沈黙(無視)し続けました。「みんな好きなだけおちょくればいいさ、どうせ私の”天才”は理解しきれないのだろうからね」なんて思いながらあえて道化役に甘んじているような、そんな妄想をしてしまいます。

 

 

このコンサートを上から見てて、ロッシーニはなんて言ってくれるかなぁ?どうせきっと、「何も言わずに嘆く」のかな……(※「何も言わずに嘆くだろう」Mi lagnero` tacendoという題名の歌曲を50余りも作曲している。イタリアの詩人P.メタスタージオの同一の歌詞に様々な作曲をしているのだが、なぜそんなにこの歌詞にこだわりを持ったのか理由は未だに謎。)

 

 

 

さて2日連続別プログラムということで、いざ演奏するとなるとただでさえ難曲ばかりのロッシーニ作品、ここからの声の調整は慎重に。睡眠、栄養、適度な練習。敬愛する作曲家のためにも、いいコンディションでコンサートに臨みたいと思います。

 

 

抱腹絶倒の特別なコンサート、ロッシーニファンはもちろん、オペラの敷居が高い方にこそ是非見てほしいと思います。どうぞ皆さんも銀座で楽しいひと時をご一緒に過ごしませんか!?