なかなかなロケーションの中で

日曜日の「なかなかなコンサートvol.4」は夏らしいコンサートでした!

 

前半のオペラプログラムでは共演の中村真由子さんとそれぞれお得意のアリアをご披露して、最後に「愛の妙薬」の二重唱を日本語で歌いました。小道具として本来はワイン瓶を持つべきシーンですが、この日は地元の有名な銘柄の日本酒に持ち替えて演技したところ、客席からドッと笑い声が沸きました。少年ネモリーノが、意中のアディーナ嬢のために意を決して妙薬を飲んだもののたちまち酔いが回って、別人の様に気も態度も大きくなってしまうなんともおかしな二重唱(←でも本質的には、いたって一途な求愛行動と女の子の戸惑いを描いた”愛の二重唱”ですが!)なので、オペラにはこうした喜劇の楽しい作品もあることをご紹介出来て良かったです。せっかくなのでこの曲だけはタキシードからネモリーノらしい衣装(ベスト姿)に着替えて歌いました!

 

 

休憩を挟んだ後半からは会場のカーテンを開けて、より開放的な雰囲気でコンサートを進めました。この日はまさに夏日、窓の外に広がる田園風景に太陽の光が輝く中で、日本の懐かしい唱歌や「さとうきび畑」などを歌いました。客席からは演奏者と外の風景とが同じ視界に入っていたので、特にこれらの曲は歌の世界観と景色がリンクして日本語の歌詞の内容も感じやすかったのではないかと思います。最高のロケーションの中で歌わせてもらえて幸せでした!

 

 

そしてプログラム最後のカンツォーネのコーナーも夏と相性が良く、それぞれの曲で盛り上がって大きな拍手を頂くことが出来ました。前奏や間奏部分で大活躍の山田なつみさんのピアノにも感謝しています、今回も様々なジャンルの曲の伴奏からしっかりとしたピアノソロ曲までフル回転で演奏して頂きました!アンコールではサプライズ的に中村真由子さんの母校の小学校(会場の前の道路を挟んだ、本当に目の前にありました)の校歌を一緒に歌い、最後はフニクリ・フニクラで楽しく終了。ロビーでお客様をお見送りした時にはたくさんの人に声をかけてもらいました。

 

 

今回初めて会場が大きくなったことで心配された集客も蓋を開けたら満席に!開演前にはスタッフさんに追加の椅子も出して頂きました。豊田市在住の共演者お二人(特に今回は中村さんのご自宅すぐ近くでした!)のファンも、回を重ねるごとに着実に増えているのが目に見えてとても嬉しかったです。次回12月の公演も決まってるので、今回お見逃しの方は是非お越し下さいませ!

 

 

 

(※写真左上:当日配布のお洒落なパンフレット。チラシやチケットも含め、初回のvol.1から印刷物の全てを中村真由子さんがデザインしてくれています。プロ級ですね!  右上:カーテンの開いた本番風景。田んぼの稲の緑が美しかったです。  右下:「愛の妙薬」二重唱。左手には地元の日本酒「菊石」の瓶が握られています!(笑)  左下:終演後に3人で。お花は中村さんの90歳のお祖母様からご提供頂きました。)