「白狐」NY公演レポート⑩

「白狐」NY公演からちょうど1ヶ月経ちました、早い!

 

今回はオペラの衣装が良く見える写真と、本番会場のマーキン・ホールの客席景色、そして上演後にニューヨークの日本語新聞に掲載された記事の誌面をご紹介します。写真を見ながらまたニューヨークでの思い出が色々と甦って来ました、1ヶ月前のことですがまだまだ新鮮な記憶のままですね。

 

 

ソリストの衣装の多くは日本から直接、手荷物でニューヨークまで運びました。日本の羽田空港から同行した平井秀明さん、豊嶋祐壹さんと三人で手分けして旅行カバンに詰め込んだのですが、幸い和物の衣装は畳んでも丸めてもそれほどダメージが大きくないので助かりましたね。ギュッと詰めてかなりの量を持ち運びました。主役の葛の葉役で長年ニューヨーク在住の服部愛生さん(数週間前に急遽代役を引き受けて下さいました!)はご自身のお着物を着用されたのですが、色合いも柄の雰囲気も今回のオペラにピッタリでとても素敵でした!また同じくニューヨーク在住でご活躍のアクションの3名の皆さんも、ご自身の道場でご用意された衣装で出演されました。今回の写真の上の画像は、初めてキャスト全員で衣装合わせした日に撮影したものですが、衣装のハマり具合にみなさんの表情から高揚感が溢れていますね!(下左は本番前の楽屋で平井秀明さんと。)

 

 

本番会場のマーキンホール(カウフマン・ミュージックセンター内)は近代的なデザインがいかにもニューヨークらしい綺麗な劇場でした。音響も良く、今回のようにオーケストラを伴う声楽コンサートでも決してうるさくなり過ぎることがありませんでしたね。それほど大きくない座席数ですが二階席もあり、観る人の鑑賞意欲を刺激する設計はブロードウェイのミュージカルの劇場たちにも通じるものを感じました。でも”オペラ「白狐」”ということで、もちろんマイク無しで上演されましたよ!

 

 

そして最後の写真は、上演後数日経ってからニューヨークの在留日本人向けの日本新聞。日本のオペラがニューヨークで上演されたことを、こうして現地の邦人の方々に知ってもらえるのは嬉しいことですね。これが「椿姫」「カルメン」など既存の洋物オペラ作品だったとしたらこうした扱いにはならなかったかもしれません、原作も作曲もストーリー自体も全て日本と日本人による作品を、日本人歌手だけでニューヨークで上演出来たことの意義深さを改めて感じることが出来ました。

 

 

このレポートも次が最終回の予定です、最後までどうぞお楽しみに!