今日は桜美林大学で学生向けに歌い、週末は長崎で本番です。(NYレポートは中休み!)
1限の授業で歌うので早起きして準備中、8時にはリハーサルもあるので間も無く「出勤」です(笑)。桜美林大学芸術文化学群の音楽専攻1年生を対象に、オペラ歌手(クラシック歌手)の声の種類=ソプラノ、カウンター・テナー、テノール、バリトンの声質の違いを紹介する授業内容とのことで、授業の担当教授ご自身も参加されて学生の前で歌います。本学ではミュージカルコースやジャズポップスコースなどもあるため、特にオペラ歌手の発声や声の響きの特徴を伝えることが主な目的ですが、一方で同じ「歌」というジャンルとしての共通点も感じて欲しいので、私はオペラアリアではなく日本のポップスの「栄光の架橋」(ゆず)を歌うことにしています。(他にオペラの二重唱も歌います。)学生たちがどんな風に感じてくれるか楽しみです!
さて、先日の月曜日にアメリカから帰国しましたが、明日土曜日にまた同じ羽田空港から飛行機に乗り、11日(日)のコンサート出演のため長崎に向かいます。藤原歌劇団所属のソプラノ牟田智子さんの地元でのコンサートへのゲスト出演ですが、初めての長崎で歌う機会となります。ピアニスト(稲葉和歌子さん)と東京での最後のリハーサルも終わり、本番に向けてコンディション調整に励んでいるところです。まだ時差ボケと疲労感が抜けきってないので、日曜日までにもうひとレベル上げたいところです!(食べて、寝る!)
先のブログでも書きましたが、今年5〜8月の短い期間の中でアメリカ(「白狐」)、長崎(コンサート)、広島(「セビリアの理髪師」)の3箇所で歌うという、これまでもこの先もおそらく二度と経験することの無いであろうご縁に巡り合いました。故郷が山口県ということで、子供の頃のバス旅行では広島の平和記念公園、原爆資料館に行って、その衝撃的な歴史を学んだことも強く記憶に残っています。そして今年は戦後80周年でもあります。
ニューヨークでも同時多発テロの悲劇がまだ記憶に新しく、また今も世界のどこかで戦争が続いています。歌は祈りでもあると思うので、日曜日に歌う予定の「長崎の鐘」は平和を祈りながら歌いたいと思います。
(※写真右上:オペラ本番の翌朝、ニューヨークの同時テロの跡地「グラウンド・ゼロ」でお祈りして来ました。 左上:そこから徒歩すぐで海岸に着き、アメリカの象徴”自由の女神像”が遠くに見ることが出来ました。日本とも海は繋がっているんだなと思いながらしばし沈黙の時を過ごしました。 下:「長崎の鐘」にまつわる本。帰国の機内でも読み返しました。)