明日から「道化師」愛知公演

1ヶ月のインターバルを経て、明日から再び「道化師」に出演します。

 

ちょうど1ヶ月前、2月3日&5日の両日に東京芸術劇場で上演された「カヴァッレリーア・ルスティカーナ」「道化師」の二本立てオペラ公演が明日から愛知県芸術劇場大ホールで再演されます。名古屋でオケ合わせと場当たりなどを消化し、リハーサルはいよいよ今晩のゲネプロを残すのみとなりました。

 

 

東京公演からの変更はオーケストラ(読売日本交響楽団→中部フィルハーモニー交響楽団)と合唱(ザ・オペラ・クワイア→愛知県芸術劇場合唱団)で、そのほかキャストはもちろん、演出内容もそのまま引き継がれています。昨日の舞台リハーサルでは劇場環境の違いから必要な多少の段取りの手直しをして、主に1ヶ月ぶりの演技の感触を思い出す時間となりました。しっかり体が覚えているシーンもあれば既に記憶が浅くなっているシーンもあり…1ヶ月のブランクを感じながらも、明日からの本番に向けて出演者みんなで最後の仕上げを頑張りたいと思います。

 

 

今回上演される二つの演目はいずれもイタリアオペラの中でも「ヴェリズモ(写実主義、現実主義の意味)」と呼ばれるジャンルで、作曲された当時のイタリアで実際に起きた殺人事件などの題材を19世紀末から20世紀初頭のロマン派真っ只中の時代の音楽で表現された、いかにもイタリアらしい、そしてオペラらしい作品です。その本番イタリアから来日してくれたテノールのアントネッロ・パロンビさん(両演目)とソプラノのテレーザ・ロマーノさん(「カヴァッレリーア・ルスティカーナ」サントゥッツァ役)のこれぞ”イタリア声”という素晴らしい歌を聴くだけでも、ご来場の皆様にはきっとご満足頂けると思います!どうぞ名古屋で本格的なイタリアオペラが満喫出来る機会をお見逃し無く!

 

 

 

(※写真は愛知県芸術劇場の地下通路に貼られたポスター。余談ですが、テレーザ・ロマーノさんとはミラノ・スカラ座研修所で同期で、「COSÌ FAN TUTTE」で一緒にスカラ座に出演した間柄です。15年の時を経てまさか日本で、しかも在住する名古屋で同じカンパニーで会えるなんて…昨日の彼女のリハーサルを客席で鑑賞しながら、当時を思い出して少し感傷的な気持ちになりましたね。楽屋でお互いの健闘を祈りました!)