HP(ハーペー)が終了!

オーケストラ伴奏による衣装付き舞台通し稽古=HPが昨日終わりました。

 

ドイツ語のHauptprobe(ハウプトプローベ)を略してHP(ハーペー)と呼びますが、稽古場ではピアノだった伴奏はオーケストラに受け継がれ(ピットの中で演奏)、出演者は稽古着から本番の衣装に変わります。なおHPのやり方は様々で、今回はヘアメイク(髪型)に加えて本番のメイクも施され、うまく行かなかった部分があっても途中で止めることなく休憩も本番どおりの時間を厳守して最後まで通す方式で実施されました。(いわゆるゲネプロと同じでした。)

 

 

出演者としてはまず衣装を着ることによる演技への影響は大きく、稽古場では問題無く出来ていたことが出来なくなったりすることもあるので、このリハーサルは色々な動きを確認する上でとても重要な工程です。昨日もたくさんうまく行かない場面や演技のミス、アクシデントなどがあってずっと冷や冷やしっぱなしでしたが、このHPでなるべく多くの失敗をして解決しておかないと最後のリハーサルとなるゲネプロ(明日実施)に問題点や不安が残ってしまうことになるので、そういう意味では「順調にHPでやらかした!」と捉えています!(笑)

 

 

歌唱面でも、オケ合わせと違ってオーケストラの音がピットから聞こえてくるため舞台上では聞き取りにくい箇所もあり、演技をしながらもここは耳をそば立てる必要があるな、とか、指揮者をしっかり見た方が良さそうだな、など色々と確認しました。アンサンブル(重唱)でバランスが気になる箇所はHP終了後に繰り返しリハーサルしましたし、ステージ上で響きやすい場所をアドバイスしてもらったり、ホールへの声の届き方を確認したりして、いよいよ最後の仕上げの段階になって来ましたね。

 

 

残すリハーサルは明日のゲネプロ(独:ゲネラルプローベ Generalprobe の略。「総舞台稽古=本番通り実施する最終リハーサル、予行演習」)のみとなりました。自分の演じるアルマヴィーヴァ伯爵に関して言えば、舞台上はもちろん舞台裏でも絶えず衣装替えのためにドタバタしていて、公演が開演した後は楽屋の椅子などに座って休息できる時間がほとんどありません。慌ただしい中でも衣装や小道具の装着にミスの無いよう、最後まで集中力を切らさないで頑張りたいと思います。

 

 

本番の公演に臨む心構え(心持ち)としていつも思い浮かぶ言葉は「リハーサルで失敗した所は本番でうまくいく、その逆も然り」。怪我には気を付けながら、ゲネプロでも失敗を恐れ過ぎずこれまで稽古してきた事を丁寧かつ伸び伸びと表現したいと思います。明日は業界関係者や取材プレスの方が一般公演よりひと足先に鑑賞に来るそうですが、11日の本番に向けて期待を高めてもらえるようなゲネプロになるといいなと思います!11日にご来場予定のお客様もどうぞお楽しみに!!

 

 

 

(※写真:昨日のHP終了後に出演者及びカバーキャストの皆さんと指揮者、演出家、振付師さんと。皆さん体調も万全、いい感じで仕上がって来ました!)