恩師を訪ねて

先日、数年ぶりに声楽の恩師の中島基晴先生を訪ねて来ました。

 

コロナ禍が始まった今から2年前にも同門の歌手仲間たちと一緒にご挨拶に行く予定でしたが、感染の懸念のためその時は急遽取り止めたこともあって、先生とは本当に久しぶりの対面となりました。

 

 

84歳になられてなお、自分が歌を習った学生時代の先生と変わらないお馴染みの朗らかな表情で迎えて下さいました。いつの間にか時は経っているのですが、先生と一緒に時間を過ごすと25年前の昔にタイムスリップしたような感覚になるものですね。奥様とテノール歌手の息子さんも交えて、やんちゃだった時代の昔話に花が咲きました。(先生は終始にこやかに椅子に座って”聞き役”でした。)

 

 

「中井、腹だぞ。」と、おまじないのようにいつも同じ言葉で歌のアドバイスをして下さった先生の教えは、シンプルでありながら何年経ってもなかなか会得し切れない奥の深いものでもあるように思います。いつも情熱を持って接して下さった中島先生の門下生からは上手い下手はともかく、とにかく沢山の”歌馬鹿(うたばか)”が育ちました!自分もその一人と自負していますが(笑)、これからも先生からの教えや愛情の思い出を胸に歌い続けていきたいと思います。どうぞいつまでもお元気でいて下さい!

 

 

 

(※写真上:中島基晴先生ご夫妻。一緒に訪問したテノールの笛田博明氏と、御子息で同じくテノールの中島康晴氏と共に。  左下:地下のレッスン室に飾られてあった、中島先生が最も敬愛する偉大な大テノール歌手マリオ・デル=モナコの写真を囲んで。  右下:25年前、大学生時代の写真。若い!若過ぎる!)