稽古は終盤

10/6の「ホフマン物語」のリハーサルが残り少なくなってきました。

 

 

主にリハーサルは主催の名古屋二期会さんの所有する練習場で行われています。今回は出演者が多いだけでなく、場面が5幕もあることから使用する小道具も多いため、大人数でのリハーサルの時は人も物もひしめき合うようになっています。来週から小屋入り(本番の劇場でのリハーサル)なのでこの練習場に通うのもあとわずかとなりました。

 

 

指揮の園田隆一郎さんはつい先日の「ランスへの旅」(新国立劇場/藤原歌劇団他主催)でご一緒したばかりで、ちょうど1ヶ月間隔で2演目続けての共演となります。これまでご一緒した「ランスへの旅」「夢遊病の女」「夕鶴」「ファウスト」、そして今回の「ホフマン物語」と、園田さんの指揮で多くの作品のロールデビュー(初役上演)させて頂いています。中でもロッシーニ作曲の「セビリアの理髪師」(※日本語上演を経験したのち、原語では園田さんの指揮で2013年にロールデビューしました。)は今では自分にとって大切なレパートリーとなり、デビュー公演の際に園田さんの意向で珍しい”大アリア”を含むバージョンで上演出来たことは特に幸せでした。(ちなみにそのデビュー公演も今回と同じく愛知芸文でした!)またグノーの「ファウスト」(2016年/関西二期会公演)ではフランス・オペラに、團伊玖磨の「夕鶴」(2018年/日本オペラ協会公演)では邦人作品オペラにと、それまで出演経験の無かった新しい分野に挑戦する最初の舞台でそれぞれ共演させてもらいました。

 

 

「ホフマン物語」はマエストロにとっても初めての指揮となるそうです。このカンパニーでもいつもと同じく誠心誠意、作品や出演者と向き合ってくれる姿に、自分だけでなくキャストや音楽スタッフさん達もとても励まされています。ここからのリハーサルは通し稽古、オケ練、オケ合わせと、益々現場でのマエストロの存在感が増していくことと思います。頑張って付いて行きたいと思いますので最後までよろしくお願い致します!

 

 

 

(※写真は稽古中のひとコマ。この会場に限らずオペラの練習場では本番の舞台のサイズ通りではないため、こんな風に指揮者のすぐ目の前で歌う事も多いです。いつも指揮者の方にはさぞ目障り、耳障りなことかと申し訳ない気持ちになりますが…笑

ちなみに園田さんとは同い年で、2007年のペーザロのロッシーニ・フェスティヴァルからのご縁です。本人も気付いてないような自分の中に潜む音楽的可能性を、あまり言葉でやりとりしなくても最大限に引き出してもらえる、そんな喜びを感じることの出来る唯一無二の存在です。

愛知県ではなかなか機会の無い、貴重な園田マエストロの指揮と音楽をどうぞお見逃しなく!名古屋市内の高校を卒業ということでこの地方にも浅からぬご縁があるそうです。)