「ファウスト」立ち稽古終了

関西二期会主催公演「ファウスト」は仕上げ段階に入りました。

 

 

最後の通し稽古では、本番の時より休憩時間を短縮してもなお4時間を要し、この作品のボリュームとスケールの大きさを再認識しました。どの幕も濃密で、ドラマの深遠さを音楽が直接的に表現していくので舞台に自然と引き込まれると同時に、見終わったあとは緊張感と集中力の解放感でいっぱいになりました。

 

 

演出のパオロ・パニッツァさんはイタリア人らしく舞台の見え方の美しさを大切にされ、出演者の立ち位置やセットとの距離感などをこまめに調整されます。リハーサルで自分が演じていると気付かないことも多いのですが、別組のリハーサルを遠くから見学すると舞台上の配置が美しいのがよく分かります。照明のプロとしても長いキャリアのあるパニッツァ氏のことなので、劇場ではその美しさがもっと際立つことと今から楽しみにしています。

 

 

明日はオケ合わせ。指揮者の園田隆一郎さんと大阪交響楽団と、演技無しで音楽と向き合う時間です。今度はその音楽の美しさをしっかりと体に染み込ませて、最後のゲネプロで視覚と聴覚両方の美しさを融合させていきたいと思います。

 

 

(※別組の通し稽古風景)