「セビリア〜」の共演者をご紹介します、まずは愛しの恋人役から!
今作のヒロインのお名前は、劇中でフィガロに茶目っ気たっぷりに披露されています。
”R…O…S…I… Rosina!!”
そう、ロジーナ。ローズ=薔薇の名前を持つとおり、美しさに加えて情熱と鋭いトゲ(難しい状況にも負けない強さ、機知に富んだ頭の回転の鋭さ、といった意味で)を身にまとう、いかにもスペイン女性らしい魅力溢れるキャラクターを演じてくれるのが富岡明子さんです。
メゾソプラノという低声系の声種でありながら、ロッシーニならではの大変広い音域の超絶技巧を全編にわたってたっぷりとご披露して下さいます。その卓越された歌唱技術の素晴らしさは、一般のお客様はもちろん、声楽関係者の人にこそ驚きを与えてくれるに違いありません!
実際、稽古場でも何度も富岡さんの歌に、まさに文字通り「舌を巻く」瞬間があるのですが(笑)、恋人役の特権としてお隣で歌う時の幸せは、他の共演者の皆さんより強く、長く感じさせてもらってるかもしれませんね!
2007年にペーザロのロッシーニフェスティヴァルで初めてお会いして以来、オペラでは日本国内で初共演となる今回のご縁は、きっとお互いロッシーニを愛し続けてきたことへのご褒美だと思っています。9年の月日が過ぎましたが、その分も本番では心ゆくまで声を合わせて歌いたいと思います。
皆様、どうぞ富岡さんの愛らしいロジーナをお楽しみに!!
(続く)