日本ロッシーニ協会定期演奏会

明日は東京の紀尾井ホールで、ロッシーニの歌劇「マホメットⅡ世」の演奏会形式上演です。

 

一昨年の「湖の女」、昨年の「セミラーミデ」に続く演奏会形式シリーズ。2年連続で出演の機会を頂きましたが、こうして大好きなロッシーニの研究発表の場を与えられることに心から感謝しています(ここ以外ではアリエマセン!笑)

 

 

歴史上実在したオスマン帝国(トルコ)のスルタン=皇帝、マホメットⅡ世と、敵国ヴェネツィア共和国の王女アンナ(こちらは創作)との許されざる恋の物語を中心に、ヴェネツィアの総督でありアンナの父である老エリッソの苦悩や、その父がアンナに勧める許婚者カルボ(メゾソプラノが男性を歌う、いわゆるズボン役)の存在が入り乱れ、歴史戦争絵巻の中にも深い人間ドラマが描かれています。(と、私は思います。)

 

 

ロッシーニの音楽面での新しい試みもたくさん見受けられ、リハーサルを重ねるうちに共演者の皆さんとも作品の素晴らしさを共感しています。(もちろん、同時に演奏の難しさへの嘆きや不安も共有してますが……)

 

 

東京のロッシーニファンの方々はもちろん、出演者の皆さんそれぞれのファンの方々にも、お目当ての歌手の普段あまり披露することのないロッシーニ歌唱の妙技を、この機会に一度お聴きになられてはいかがでしょうか?どなたも本当に本当に素晴らしいですよ!!!!

 

 

こうした本物の技術を伴った歌唱を通して初めて、ロッシーニの作品の素晴らしさが体現できるのかもしれませんね。自分はまだまだですが、周りの共演者みなさんに引っ張られながら、歌唱技術の成長を自分にも期待しています!

 

 

 

(※写真はマホメットⅡ世の肖像画。トルコのトプカピ図書館所蔵)