vol.16 ロッシニアン・テノール論~その3~

 

重いロッシニアン・テノールのレパートリーをいくつか挙げてみよう。

 

 

『エリザべッタ』        (レイチェステル)  

『オテッロ』           (題名役) 

『アルミーダ』          (リナルド) 

『エルミオーネ』        (ピッロ)  

『湖上の女』          (ロドリーゴ) 

『マオメットⅡ世』       (エリッソ)  

『ゼルミーラ』          (アンテノーレ)

 

 

などなど。また、明確に分類できない中間的な役もあるように思う。(『タンクレーディ』アルジーリオ、『セヴィリアの理髪師』アルマヴィーヴァ、『ランスへの旅』リーベンスコフなど)

 

 

 

”バリテノーレ”(現代のバリトンの声質を持ちながら、ファルセットを巧みに用いながら超高音も操る)とも呼ばれた分野で、マヌエル・ガルシア(『理髪師』アルマヴィーヴァを初演。『ドン・ジョヴァンニ』題名役も得意だった。)やアンドレーア・ノッツァーリ(『オテッロ』初演など。G.B.ルビー二やN.イヴァノフなど次世代の一流テノールを育てた名教師でもあった。)など、テノールの歴史に確固たる名跡を残している。

 

 

 

1980~90年代にクリス・メリットChris Merritt、ダルマシオ・ゴンザレスDarmacio Gonzalez、ブルース・フォードBruce Fordなどの出現(=歌唱技術)がその分野を世に認知させ、2000年代の今はグレゴリー・クンデGregory Kundeが、その声と肉体の成熟を待ってついに圧倒的な成功を収めている。(続く)

 

 

 

 

 

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前回に引き続き、コインになったROSSINI。ボローニャ市立考古学博物館所蔵。2008年のロッシーニオペラフェスティヴァル公式ガイドブックの表紙を飾った。

 

 

手元に70余り有るROSSINIの肖像(と言う事は、この連載も70回以上になる??)で、今のところ唯一この一枚だけが、この作曲家の完全なる“横顔”(横向きの顔)を伝えてくれているは興味深い。